基本情報

和名
ヒメスズメバチ
分類
節足動物門 昆虫綱 ハチ目 スズメバチ科 スズメバチ属 (Vespa)
英名
Black-tailed Hornet
学名
Vespa ducalis pulchra(日本本土亜種),Vespa ducalis ducalis(基亜種)
状況

写真とメモ

最新の写真

水辺の野草園,2022年8月14日午後,くもり

園内で見られるスズメバチのうち,自分が最も好きな種類がこのヒメスズメバチです.まず見た目がキレイなこと.腹部の縞模様が黒と黄色だけでなくもう1色「赤」が入っていることで毒々しさが数倍にアップしていて,腹端が黒くて全体がダークな雰囲気で迫力満点です.しかし,ヒメスズメバチの実際の攻撃性はスズメバチ類ではもっとも低く,おとなしい性格とのことで,ギャップがすごい.

水辺の野草園,2022年8月14日午後,くもり

野草園の花壇の縁の朽ちかけた手すりでうろうろしていました.エサとなるアシナガバチの巣を探し中でしょうか.



園内の樹液場,2019年8月4日午前,晴れ

力ブ卜厶シのメスを見つけた,道端の樹液場に来ていた大きなスズメバチ.このスズメバチの模様は,腹部の縞模様が黒と黄色だけでなく,赤色も入っているのが毒々しい感じで印象的です.腹部の先端が黒い色をしていることから,この種類はヒメスズメバチ.ちなみにこの場所では,シロテンハナムグリはヒメスズメバチのことを相手にしていない様子.ゴマダラチョウコムラサキも来ていましたが,チョウたちもヒメスズメバチを追い払っていましたので,ヒメスズメバチの樹液場での順位はかなり低そうです.

公園内で見られるスズメバチの種類は年によってかなり異なります.去年はモンスズメバチばかりいました.ヒメスズメバチはほとんど見なかったように記憶しています.園内やその近くに,どの種類の巣がつくられるかによって,見られる種類も変わるのでしょうか.



水産試験場跡地付近,2012年6月24日午後,晴れ

雑木林の道端のヤブカラシの花に,結構大きなスズメバチが来ていました.腹部背面の縞模様が黒と黄色だけでなく赤が目立つ毒々しい色合い.近くで写真を撮ったときはすごく大きい感じがしましたが,一番大きい種類のオオスズメバチではなく,ヒメスズメバチ.ヒメスズメバチと他の種類のわかりやすい区別点は,腹部の先端が黒いか黄色いか.ヒメスズメバチ以外は腹部の先端は黄色だそうで.

参考2によると,ヒメスズメバチのえさはアシナガバチの幼虫やさなぎだけという変わり者で,スズメバチ類の中でもっとも攻撃性の低い種類とのこと.参考2は専門家の方のサイトで,非常に詳しくて参考になりました.種全体の分布は東アジア~南アジアで,基亜種は中国産.日本には日本本土亜種,対馬亜種,琉球亜種がいるそうです.


この写真を撮った付近で,夏以降だんだんとヒメスズメバチが増えてきたなと思ったら,巣を見つけました.巣の場所が人通りの多い遊歩道に面したのり面だったので,公園の管理部署に連絡して駆除していただきました.お世話になりました.

ところで,水元公園には一番大きな種類のオオスズメバチはいるでしょうか? (追記: この3年後,オオスズメバチに遭遇できました)



参考

  1. Vespa ducalis Smith, 1852 in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/1311418 on 2022-10-28.
  2. ヒメスズメバチ(九州・沖縄地方のスズメバチ). “上野高敏 九州大学大学院農学研究院 生物的防除研究施設”. http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/suzumebachi2.html, (参照 2022-10-28).
  3. スズメバチが集まる花(ヤブガラシ). “都市のスズメバチ”. http://www2u.biglobe.ne.jp/~vespa/vespa0602.htm, (参照 2022-10-28).
  4. . “”. , (参照 ).